[兄と妹の支えA(投稿:幸村さん)]
………
俺『むにゅ』
朝の冷たい香りと朝日が、俺に起床時間を微かながら告げる。
俺『ふぅ………』
体を半分起こし、滅多に自分で起きないのに…、
奇跡?
…ただ目覚めの夢が良かった…
………
幼い頃…
俺『音夢、もう一人ぼっちじゃないんだよ』
音夢『………』
不安そうな目で俺を見る、まるで怯えた子犬の様だ…
俺『さぁ、家に帰ろう。家では俺が兄ちゃんになってやるから』
音夢『…うぅ…』
俺『‥俺は本当の兄ちゃんじゃない、って?』
少し不安に駆られる俺。
音夢『…う‥ううん‥』
俺『‥そっか』
音夢『………』
………
食卓…
音夢『兄さん、醤油とって下さい』
俺『ほら』
音夢『ありがと』
父『…兄さん?、前まではお兄ちゃんと呼んでたじゃないか』
母『呼び方を変えたの?』少し戸惑う音夢。
音夢『あの、言い易いから…』
俺『………』
俺にはどうでもよくて、気付いたのも父母に言われてからだ…
………
俺『………』
音夢『………』
今日で二人きりの生活か…、思いも寄らない事があるもんだな。
音夢『…に、兄さん?』
俺『どうした?』
音夢『何か淋しい感じですね…』
淋しい!、って感じがひしひしと伝わるんだが…
仕方ないな‥
俺『大丈夫』
音夢『えっ?』
音夢の手を握って…
俺『音夢には俺がいる』
…励ました。
音夢『…うん!』
内心、俺も不安なんだけどな…。言わないでおこう。
………
俺『…何か‥、微笑ましい…夢‥』
カチャ、
ドアが開く。
音夢『…本っ当に兄さんは…、座ったまま寝るなんて』
俺『…俺は起きてるよ』
音夢『あっ…、…おはよ、兄さん。今日は早いんですね』
俺『いくら俺でも座ったまま熟睡はしない。直ぐに下へ下りるから』
音夢『二度寝しないで下さいね』
捨てゼリフを置いて下に下りる音夢。
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