[いつもと変わらぬ春の日15(投稿:ユウさん)]

〜屋上〜
俺がまず切り出した。
「聞きたいことってなんだ?」
ことり「…みっくんと何かあったんですか?」
「え…いきなりなんでだ?」
いきなり、核心をつかれて戸惑う俺。
「だって、今日の朝から朝倉君はみっくんから眼をそらしてるじゃないですか。」
「…そうか?」
ことり「そうです。何でですか?」
「まぁ、対したことはないよ」
まさか、本当の事は言えるわけがない…
(杉並に俺はみっくんが好きだなんて言われちゃあなぁ…)
ことり(なるほど…だから、だったんだ…杉並君のよみは当たってるかな?)
ことり「…杉並君…に何か言われたんですか?」
「何故、それを!?…あっ…」
ことり「やっぱり…朝、二人で何か話してるのが見えましたからね」
当然、彼女からすると見たと言うのは嘘だったが、考えている事を読み取ったと言う訳にはいかない。
ことり「私に話してもらえませんか?少しは手助けになれるかもしれないですし…」
胸の前で人差し指を合わせて、上目使いでこちらを見つめる。NOとは言えない破壊力だ。それにことりはみっくんとも仲が良いから、話しておいて損はしないだろう。意を決して返事を出した。
「教えるけど、内密にな」
ことり「はい♪」
「…朝、杉並に俺はみっくんが好きだと言われたんだ。自分では分からないんだけど、どうなのかな?」
ことり「やっぱり…」
ことりの顔が真剣になった。
ことり「…朝倉君は…みっくんといて、どう思いますか?」
「そりゃあ、普通に楽しいけど…」
ことり「じゃあ、今日はみっくんと話せないで、どうでした?」
「つまらないというか、何と言うか…」
ことり「それが答えじゃないですか?私が導けるのはそこまでです。後は自分で導き出すものですよ、朝倉君」
「そっか…ありがと、ことり」
ことり「私はたいした事をしてませんよ。朝倉君が自分に素直に、正直になれば結果は自ずと出ますから」
「自分に素直か…」
ことり「じゃあ、私は先に行きますね!」
ことりはそのまま校舎へ駆けて行った。
ことり(初恋が終わっちゃったな…)
その時、大粒の雫が流れたのに俺は気付かなかった。

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