[いつもと変わらぬ春の日19(投稿:ユウさん)]

「一つ聞いて良いですか?」
幹彦「なんだい?」
「さっき…俺が妹さんを『みっくん』と言いましたけど、知っていたんですか?」
幹彦の表情が変わった。
幹彦「加奈子がみっくんと呼ばれているのは、加奈子の友達の白川さんや森川さんが呼んでいたから知っていたんだ。なんで『みっくん』なのかは、後から噂で聞いたんだ…」
一旦、言葉を区切りコーヒーをすすった。
幹彦「もちろん、加奈子の気持ちにも気付いていた。だけど、それに応えるわけには行かない。だから、気付かないふりをしていたんだ」
「そうですか…」
俺とそっくりだった。そのまま、沈黙が続いた。幹彦はコーヒーをまた一口すすり再び口を開いた。
幹彦「僕からも一つ話をして良いかい?」
「はい」
幹彦「じゃあ、どうすれば加奈子にとって良いようになるのか考えたんだ。やっぱり、他の好きな人をみつけるべきだと僕は思う…そして、今、加奈子と仲が良い男の子がいるのを知ったんだ。そう。それは君だ…」
「…はい」
少し驚いた。まさか、そんな噂になっているとは思わなかった。
幹彦「話を確かめるために加奈子に朝倉君について聞いてみたんだ。そうしたら、今、マネージャーをやっていたりしてる事を教えてくれたんだ。なにより、加奈子も楽しそうに話してくれた。
それを見て、僕は君しかいないと思ったんだ。
率直に言おう。朝倉君は加奈子の事が好きかい?女性として」
もう、迷いはなかった。
「好きです」
そう、一言言い切った。

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